当編集部が動画制作者コミュニティやSNS、知恵袋等の生の声(一次証言)を横断調査したところ、規約をめぐる現場の苦悩と生々しいトラブル実態が浮かび上がってきました。
ある中堅解説動画の制作者(登録者数15万人)は、次のように当時の冷や汗を語っています。
「チャンネル開設当初にダウンロードした立ち絵素材を、規約を見直さずに3年間使い続けていました。ある日、チャンネルが企業案件を受ける規模になった際、素材の配布元ブログを再確認すると『企業案件を含むタイアップ動画での使用は個別ライセンス契約が必要』と規約改定されていたのです。慌てて絵師様に直接謝罪のメールを送り、遡及して正規の手続きを行って事なきを得ましたが、もし気付かずに放置していれば、法的な損害賠償問題に発展し、チャンネルの信用も完全に失墜するところでした」
また、クリエイター間でのトラブルとして頻発しているのが「ニコニ・コモンズ素材の親作品登録(コンテンツツリー登録)の失念」です。素材制作者に対する唯一の還元措置としてツリー登録を義務付けている絵師は多く、これを怠ったまま収益化を継続した結果、コミュニティ内で名指しで批判され、炎上状態に追い込まれる投稿者が後を絶ちません。利用規約は「単なる注意書き」ではなく、素材を使用させてもらうための法的な契約であるという認識が、現場でいま改めて問われています。