敷地内を歩くと、まず圧倒されるのが洋館の外観です。スクラッチタイルで覆われた重厚な外壁、美しい尖塔やアーチ窓など、駒場公園洋館見どころは細部にまで尽きません。館内に一歩足を踏み入れると、大理石がふんだんに使われた玄関ホールと、堂々たる大階段が迎えてくれます。
特筆すべきは、1階の社交空間と2階のプライベート空間の明確な対比です。1階の大客室や大食堂には、精緻な木彫が施されたマントルピース(暖炉)や重厚なシャンデリアが輝き、かつて各国の外交官や皇族を招いた華やかな社交界の空気を今に伝えています。一方、2階へと上がると、侯爵夫妻の寝室や書斎、子ども部屋、さらには家族団らんのための和室などが配置されており、家族の温もりとプライバシーを守るための高度な設計思想が垣間見えます。2026年現在の展示では、往時の家具配置や家族の暮らしぶりが丁寧な解説板とともに再現されており、近代日本の華族生活史の第一級資料としても見応え十分です。
洋館を堪能した後に外せないのが、渡り廊下を進んだ先にある駒場公園和館見学です。こちらは外国人ゲストをもてなす迎賓施設として建てられた本格的な書院造建築で、洋館とは対照的な「引き算の美学」が広がっています。格式高い床の間、手の込んだ欄間彫刻、そして広間から眺める清閑な日本庭園の美しさは息をのむほどです。縁側に腰を下ろして庭園を眺めていると、都会の真ん中にいることを完全に忘れさせてくれます。
また、この圧倒的なロケーションゆえに、ネット上では駒場公園撮影ロケ地真相に関する話題が絶えません。ドラマ『華麗なる一族』の万俵家の本邸をはじめ、数々の近代ドラマや映画、歴史サスペンス作品の舞台として幾度となくスクリーンに登場してきました。荘厳な佇まいが「昭和初期の財閥・名家の象徴」として重宝されてきた歴史があります。ただし、現在の施設利用規則では、個人の記念撮影は許可されているものの、周囲の見学を妨げるような本格的な機材を用いた撮影や、商用目的の無許可撮影は厳しく制限されています。名作の世界観に思いを馳せつつも、文化財を守るマナーある鑑賞が求められます。