頭山満の生涯を語る上で欠かせないのが、福岡藩士の家に生まれた生い立ちと、彼を家庭内で支え続けた妻・峰(みね)の存在です。頭山満自身は福岡の極貧環境から身を起こし、向陽社(後の玄洋社)を結成しましたが、家庭内では非常に子煩悩かつ妻を重んじる一面を持っていたことが当時の側近たちの手記に記録されています。
頭山満の主な家族構成と息子たち(直系男子)の顔ぶれは以下の通りです。
- 妻:頭山 峰(福岡藩士の娘。波乱万丈の頭山満を陰から支え、来客の絶えない頭山邸を差配した肝っ玉の持ち主)
- 長男:頭山 立国(たつくに)(父の薫陶を受け、若くして大陸政策や社会運動に関与)
- 次男:頭山 秀三(ひでぞう)(玄洋社の精神を色濃く継承し、昭和初期の革新運動やアジア連帯運動の旗手となった最重要人物)
- 三男:頭山 泉(いずみ)(早逝するも、その人柄は門下生から深く愛された)
- 四男:頭山 四郎(しろう)(父の晩年を身近で支え、戦後の頭山家の記録を後世に伝える)
頭山邸には連日、政治家、軍人、大陸浪人から市井の活動家までが押し寄せ、食事を振る舞われていました。妻の峰は家計のやりくりに苦心しながらも、訪れる志士たちを決して差別することなくもてなしたと伝えられています。こうした家庭環境が、息子たちに自然と「国を憂う気概」を植え付ける土壌となりました。