台東区北上野の住環境を検討するうえで、避けて通れないのが「治安に対する不安」です。上野駅の繁華街や、鶯谷駅南口周辺の歓楽街に対する先入観から、「人混みが多く物騒なのではないか」と懸念する女性や地方出身者も少なくありません。
しかし、都市社会学および環境犯罪学の観点から北上野の街構造を紐解くと、世間のイメージとは異なる実態が浮き彫りになります。
台東区は下町特有の相互監視システム(地域住民コミュニティの連帯、商店街の街路灯、防犯ボランティアの見守り活動)が根強く機能している街です。さらに、近年導入が進む「防犯環境設計(CPTED: Crime Prevention Through Environmental Design)」の考え方が街路照明や歩道整備に反映されており、主要幹線道路から物件までのアプローチは街灯が明るく保たれています。
鶯谷駅周辺の歓楽街ゾーンと、パルコディウエノが位置する北上野の住宅ゾーン並びに入谷駅周辺エリアの間には明確な「結界」とも呼べる街並みの切り替わり(幹線道路や大通りによる空間的分断)が存在します。歓楽街の喧騒は北上野の住宅街までは基本届かず、普段の生活圏は「静かでどこか懐かしい下町の住宅地」という落ち着いたトーンで保たれています。