社会的な怒りが渦巻くなかで進められた刑事裁判は、発生から2年以上の歳月を経て司法判断が下されました。2021年9月2日、東京地方裁判所は自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた飯塚被告に対し、求刑禁錮7年に対して禁錮5年の実刑判決を言い渡しました。控訴権を放棄したため、この飯塚幸三 判決は確定しました。
過失運転致死傷罪における過失運転致死傷 刑期としては、危険運転致死傷罪が適用されない過失犯において上限に近い極めて重い量刑です。判決理由において裁判長は、「自らの過失を認めず、車両の異常に責任を転嫁する態度は真摯な反省を欠いている」と指弾しました。受刑者は判決確定後、高齢および健康状態を考慮され、医療的ケア設備が整った拘置施設や医療刑務所(八王子医療刑務所など)で服役を続けています。現在も年齢は90代半ばに達しており、外部の接触が制限された医療管理下で刑期を消化する日々が続いています。
一方、遺族側が提訴した民事裁判 損害賠償判決は、2023年10月に東京地裁で下されました。裁判所は加害者側の責任を全面的に認め、過失の重大性と遺族の精神的苦痛を考慮し、飯塚受刑者と保険会社に対して計約1億4,600万円の支払いを命じました。金銭的な賠償が命じられても、失われた命が戻ることはありません。公判を傍聴し続けた関係者は、「判決後も遺族の表情に晴れやかさはなく、命の尊さと司法の限界を噛みしめているようだった」と証言しています。