ネット上の掲示板やSNSでは「私立歯学部は倍率が低くて受かりやすい」という書き込みが散見されます。実態として、推薦入試の状況を見ると大阪歯科大学推薦入試倍率は1.3〜1.8倍程度で落ち着いており、一般選抜においても補欠合格が幅広く繰り上がる年があるのは事実です。
「受かりやすい」という言説を鵜呑みにして入学すると、手痛いしっぺ返しを受けることになります。ネット上の反応や学内生の手記、関係者への取材から浮かび上がるのは、私立歯学部に共通するシビアな進級制度の現実です。
「試験前は連日徹夜が当たり前。レジュメの量が膨大で、1教科でも落とせば即留年が決まるプレッシャーがある」「同級生の1割から2割がストレートで卒業できない」といった在学生の声が裏付けるように、大阪歯科大学留年率の真相は「国試合格率を担保するための関門」にあります。大学側としては、国家試験に不合格となる可能性の高い学生を卒業させないことで、見かけの歯科医師国家試験合格率(新卒)を高く維持するインセンティブが構造的に働きます。
厚生労働省が公表する国家試験結果において、大阪歯科大学は新卒合格率で私立平均(約65〜70%)を大きく超える実績を記録し続けています。しかし、その背後には各年次での容赦のない進級判定が存在しており、入学時のハードルの低さに対して、卒業・資格取得までのハードルは極めて高いという非対称性を理解しておく必要があります。