ネット上では時折、「ポスティングでメジャー移籍した選手は古巣に戻るのが道義的ルールではないか」という声が見受けられます。しかし、これは制度と権利に関する大きな誤解です。
制度上、MLB球団から自由契約(FA)となった選手は、国内外すべての球団と自由に交渉できる「完全なフリーエージェント」となります。日本のドラフト会議やポスティング制度を経て一定年数をプレーした選手が、どこでキャリアを続けるかを選ぶのは、正当な権利です。
過去にも黒田博樹氏(広島復帰)のような美談が広く知られているため、「古巣復帰が当然」というファン心理が生まれがちですが、現実にはNPB復帰時に他球団を選んだ例は少なくありません。球団側もポスティング移籍時にMLB球団からポスティング譲渡金を受け取っており、ビジネスとしての契約関係は一度完全に精算されています。感情論と契約ルールは明確に切り離して捉える必要があります。