現在、ネット検索で「京都つる家 現在」と調べる利用者の多くが直面するのは、「岡崎本店 閉店」という事実です。かつて京都市左京区岡崎東天王町に広大な敷地を誇っていた岡崎本店は、2010年代末に不動産が売却され、料亭としての営業を終えました。
京都つる家 岡崎 本店 跡地周辺を歩くと、かつて各国の要人を乗せた黒塗りのハイヤーが並んでいた静謐な門構えは姿を変え、大手不動産会社や外資系ラグジュアリーホテル開発に伴う再開発の対象として取り沙汰されてきました。京都市の厳しい風致地区条例や景観保全指針に則りながら跡地利用の計画が進められており、往年の豪壮な料亭空間そのものに立ち入ることはできません。
しかし、「つる家」という看板そのものが消え去ったわけではありません。現在も「ホテルグランヴィア京都」内の直営レストランをはじめ、東京や大阪、名古屋の主要ホテルや百貨店レストラン街に系列店が展開されています。かつて岡崎本店で腕を振るった料理人や接客の要であった仲居の所作は、こうした都市型の高級和食フロアに移植され、伝統の出汁と四季折々の献立を今に伝えています。