製造業の移転先として脚光を浴びてきたベトナムだが、2026年の焦点は完全に「ハイテクR&D(研究開発)」へとシフトしている。特に中部ダナンや北部ハイフォンでは、日本のアナログ半導体メーカーやソフトウェア大手が現地大手テック企業と手を組み、大規模な開発センターを次々と設立している。
背景にあるのは、ベトナム政府が進める強烈なIT人材育成政策だ。毎年数万人規模で輩出される理系新卒者が、日本の技術者不足を補う強力なエンジンとなっている。単なるプログラミングの下請けにとどまらず、AIアルゴリズムの設計や車載用半導体のモジュール開発といった上流工程での協業が目立つ。
東京のスタートアップがハノイに開発チームを直結させ、アジャイル開発を高速で回す事例も日常化した。双方の強みを活かした共同特許の出願数も、ここ数年で急増傾向を示している。