なぜ私たちは、整った顔立ちの人に対して無意識のうちに誠実さや知性を感じてしまうのか。認知心理学ではこれを「ハロー効果(後光効果)」と呼ぶ。目立つ1つの優れた特徴(この場合は外見の調和)に引きずられ、その人の性格や能力まで高く評価してしまう人間の心理的傾向だ。
初対面のビジネスシーンや対人関係において、均整の取れた顔立ちは「落ち着きがある」「自己管理能力が高い」といったポジティブな印象を相手に想起させやすい。これは決して浅はかなルッキズムの問題だけではない。進化生物学の視点によれば、人間が太古から左右対称な身体構造を「健康さ」や「遺伝的健全さ」のシグナルとして捉えてきた本能的反応の裏返しでもあるのだ。