30代に入ると、小劇場界のカリスマは映像作品でもその存在感を増していく。宮藤官九郎脚本のドラマ『木更津キャッツアイ』(2002年)でのオジー役は、彼のキャリアにおける大きな転機となった。哀愁と狂気が同居するホームレス役を見事に演じきり、全国のお茶の間に強烈な印象を焼き付けた。
さらに2013年のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』での芸能事務所社長・荒巻太一(太巻)役など、単なる「個性派」にとどまらない深い味わいを持つ怪優としてのポジションを確立。かつての二枚目役から、アクの強いキャラクターや哀愁漂う中年男性までを縦横無尽に演じ分けるカメレオン俳優へと進化した瞬間だった。