神話の原点が空前の静かなブームに。なぜ今、日本最古の聖地「花の窟」へと向かう旅人が絶えないのか【2026現地取材】

神話の原点が空前の静かなブームに。なぜ今、日本最古の聖地「花の窟」へと向かう旅人が絶えないのか【2026現地取材】

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『日本書紀』の神代上には、火の神である軻遇突智(カグツチ)を生んだことで命を落とした伊弉冊尊が、「紀伊国の熊野の花の窟に葬られた」という記述がはっきりと残されている。人々は季節の花々を携え、笛や太鼓を鳴らして母神の霊を慰めたとされ、これが「花の窟」という美しい名の由来となった。

古代の人々にとって、この海と巨岩が接する境界の地は、現世と黄泉の国が交わる特別な場所だったと考えられている。岩肌に開いた無数の穴や風化の跡を眺めていると、まるで古代の神話の世界がそのまま時間に閉じ込められたかのような錯覚さえ覚える。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。