家庭での食育に対する視点も、国全体の取り組みによって大きく変化しつつある。厚生労働省が策定した「授乳・離乳の支援ガイド」改訂版では、無理に食べさせることによる心理的摩擦を避け、子どものペースに合わせた楽しい食卓作りの重要性が前面に押し出された。
さらに政府の食育推進基本計画においても、単なる栄養摂取を超えた「食の体験価値」が重視されている。完食をゴールにするのではなく、食材に触れる、匂いを嗅ぐ、調理の音を聞くといった五感を通じたアプローチが、長期的には偏食克服への近道になると位置づけられている。