新幹線ホテルパックを利用する上で、最も警戒しなければならないのが指定列車に乗り遅れた際のペナルティです。通常のJR窓口で購入した正規の指定席特急券であれば、万が一乗り遅れても「当日の後続列車の自由席」にそのまま乗車できる救済措置がJRの旅客営業規則で認められています。
しかし、新幹線パックに組み込まれている「マル契乗車票」にはこの救済規定が原則適用されません。多くのパック商品では、指定した列車に1分でも遅れた瞬間に乗車票は完全な紙くず(無効)となり、後続列車の自由席に乗ることはおろか、乗車券・特急券の双方を駅窓口で全額自腹で買い直す必要があります。東京—新大阪間であれば、片道だけで約15,000円の想定外支出が発生する計算です。
さらに見落としがちなのが、旅行業法に基づくキャンセル料規定の厳しさです。ホテル単体の予約であれば「前日キャンセル無料」「当日午前中まで20%」といった柔軟なプランが多いのに対し、新幹線ホテルパックは「募集型企画旅行」または包括契約のダイナミックパッケージに該当します。そのため、一般的なキャンセル料率は以下のように設定されています。
- 出発日の20日前〜8日前まで:旅行代金の20%
- 出発日の7日前〜2日前まで:旅行代金の30%
- 出発日の前日:旅行代金の40%
- 出発日の当日(出発前):旅行代金の50%
- 旅行開始後または無連絡不参加:旅行代金の100%
2週間前に仕事の都合や急病で予定変更を余儀なくされた場合でも、すでに20%のキャンセル料が確定します。「ホテルだけキャンセルして新幹線チケットだけ使う」「新幹線は自前で手配して宿泊だけ使う」といった一部キャンセルも原則として一切認められていません。