結論から整理すると、全国に展開する私立・公立の通信制高校において、公式制服の購入義務が課されている学校は全体の1割未満にとどまります。文部科学省の各種統計や主要広域通信制高校の募集要項を精査すると、およそ9割以上の学校が「服装自由(私服登校可)」を明記しており、公式制服は「希望者のみが購入するオプション」として位置づけられています。
ただし、ここで注意すべきは「コースによる規定の違い」です。自宅学習を中心とする通信コースでは完全自由である一方、週3〜5日通学する全日型コースや進学特化コースでは、標準服としての着用を推奨または義務化している学校も存在します。通信制高校の制服は自由という言説を鵜呑みにせず、自身が所属するキャンパスやコース単位の「生徒指導細則」を確認することが不可欠です。
特に私立校では、生徒のアイデンティティ形成や規律意識の醸成を目的に洗練されたオリジナル制服を用意するケースが増加しています。購入するかどうかは生徒本人の意思に委ねられているため、「高校生らしい制服を着たい」という動機で自発的に購入する層と、「コストを抑えて私服で過ごしたい」という実利派に二極化しているのが現場の実態です。