検索エンジンで大学名を打ち込んだ際、サジェストに浮上する不穏なキーワードは多くの受験生を不安に陥れます。しかし、現地取材と学生コミュニティへのヒアリングを進めると、この「やばい」という表現は大学の存続危機や教育崩壊を指すものではない実態が浮かび上がってきました。背景には、神女ならではの3つの物理的・心理的要因が存在します。
第1の要因は、在学生が口を揃えて嘆く「須磨キャンパスの坂道・階段問題」です。山の手の閑静な住宅街に位置する須磨キャンパスへ向かう道中には、通称「神女坂」と呼ばれる過酷な登り坂や長大な階段が待ち構えています。SNS上では「ヒールで登ると足腰が崩壊してやばい」「毎日の通学が実質的な登山部」といった悲鳴交じりの投稿が日常的に見受けられ、こうした学生発信の自虐的な口コミが独り歩きした結果、ネガティブな検索意図として定着した経緯があります。
第2の要因は、看板学部における「カリキュラムと実習の過酷さ」です。特に家政学部の管理栄養士養成課程や看護学部では、国家試験合格に向けた実験・レポート・学外臨地実習が密密に詰め込まれています。「課題に追われて遊ぶ暇がない」「指導教員の基準が厳格すぎてやばい」という、実学系特有のハードな学習負荷が、外部に対して「やばい大学」という断片的な印象を与えている側面は否定できません。
第3の要因として見逃せないのが、近畿圏における女子大学再編ドミノの影響です。近隣の女子大学が相次いで共学化や学部改編に踏み切るなか、「神女も定員割れで危ないのではないか」という外部の憶測や先入観が先行しています。しかし、後述する客観データが示す通り、医療・生活科学系を中心とした資格実績は盤石であり、経営母体の財務基盤と教育機能は極めて健全に保たれています。