鳥久のショーケース前に立ったとき、誰もが直面するのが「どの折詰を選ぶべきか」という嬉しい葛藤です。その双璧をなすのが、フラッグシップである「特製弁当」と、ファンから絶大な忠誠心を集める「から揚げ弁当」です。
まず押さえておきたいのが、鳥久の代名詞とも言える蒲田鳥久 特製弁当 メニューの贅沢な構成です。折箱の蓋を開けると、中央に鎮座する名物の白いから揚げをはじめ、香ばしいタレをまとった焼き鳥、ギュッと旨味が凝縮されたチキンカツ、ふっくら炊き上げられたつくね、箸休めのかまぼこ、そしてファンから「これ単体で丼にしてほしい」と熱望される甘辛い煮込みじゃがいもが所狭しと詰め合わされています。鶏肉料理の多彩な調理法が一折に凝縮されており、最後の一粒まで食べ手を飽きさせない緩急のつけ方は実に見事です。
一方、純粋主義者に熱烈に支持されているのが蒲田鳥久 から揚げ弁当の評判です。鳥久のから揚げは一般的な茶褐色の竜田揚げとは一線を画し、まるで粉雪をまとったかのように白い片栗粉主体の衣が特徴です。サクッとした食感の直後に広がる秘伝の生姜醤油の下味、そして噛むほどに溢れるジューシーな肉汁。SNS上でも「から揚げ弁当こそ鳥久の真骨頂」「この白い衣の魔力から一生抜け出せない」といった熱狂的な投稿が連日飛び交っています。どちらを選んでも後悔のない完成度ですが、鳥久の宇宙を一度に味わい尽くすなら特製、純粋に肉の旨味と対峙したいならから揚げ弁当という住み分けが成立しています。