打席に立つ大谷翔平と、マウンドで受けて立つフィリーズの大黒柱ザック・ウィーラー。このマッチアップこそ、現代野球の粋を集めた極限の攻防だ。ウィーラーの武器は、右打者の懐をえぐり左打者の外角へ逃げる平均97マイル超の剛速球と、鋭角に落ちるスプリットチェンジ。しかし、大谷の外角球に対するバットスピードとゾーン管理能力は年々洗練度を増している。
打球角度別の安打確率を見ると、大谷はウィーラーが得意とする低めチェンジアップを過去幾度となく捉え、驚異的な長打率を残してきた。追い込まれてからのファウルでの粘り、配球の裏をかくカウントでの一撃。マウンド上のウィーラーが投じる初球ストライク率の成否が、この怪童を封じ込めるための絶対条件となる。