昆布締めを極める上で、魚と同じくらい重要な主役が「昆布の品質と品種」です。乾燥昆布の表面には白い粉(マンニットと呼ばれる旨味成分)が付着していますが、砂やホコリを落としつつ昆布を柔らかく戻すために、酒を含ませたキッチンペーパーで表面を優しく拭くのが基本作法となります。
水に浸して戻してしまうと昆布本来の旨味が逃げ出し、魚の水分を吸い取る力が半減するため、必ず「酒(または酒で湿らせたペーパー)」で湿らせる程度にとどめるのが鉄則です。
- 真昆布(まこんぶ):上品で澄んだ甘みと強い旨味を持つ。白身魚の淡白な香りを邪魔せず、最も鯛の昆布締めに適した最高峰の品種。
- 利尻昆布(りしりこんぶ):澄んだ強い出汁が出る硬質な昆布。身離れが良く、キリッとした上品な後味に仕上がる。
- 羅臼昆布(らうすこんぶ):非常に濃厚でコクのある出汁が出るが、昆布自体の香りが強烈なため、締め時間を短めに設定するのがコツ。
- 日高昆布(ひだかこんぶ):家庭用として入手しやすいが、身が柔らかく粘りが出やすいため、魚の表面に昆布の繊維やぬめりが残る場合がある。