ダルビッシュ投手のキャリアを振り返ると、「大記録とあと1歩」のドラマはこれだけではありません。原点となったのは東北高校時代の2004年春、センバツ甲子園1回戦(熊本工戦)で達成したノーヒットノーランです。卓越した才能を全国に知らしめたこの快挙以降、彼の周囲には常に大記録への期待が付きまとっていました。
そしてメジャー移籍後の2014年5月9日、本拠地でのボストン・レッドソックス戦で再び悲劇と歓喜が交錯します。この試合でもダルビッシュ投手は圧巻の投球を続け、9回2死までノーヒットピッチングを継続。しかし、27人目の打者デビッド・オルティス選手にライト前ヒットを許し、キャリアで2度目となる「9回2死からの大記録阻止」を経験することになります。
2度もあと1人でノーヒッターを逃すという数奇な巡り合わせは、ダルビッシュ有という投手が常に歴史的偉業のすぐ隣にいた証左でもあります。