事態を複雑化させているのは、日本の少年漫画における伝統的な権利構造だ。漫画の原稿そのものの出版権やデジタル配信権は集英社が強固に保持している。一方で、世界規模で拡大を続けるゲーム、フィギュア、映像化といったメディアミックス展開の権利は、カプセルコーポレーション・トーキョー側へと移行を試みる動きが加速した。
この二重構造は、厳格な著作権管理を必要とする海外企業との交渉において大きな障壁となっている。ライセンシーは「どの窓口と契約を結べば安全なのか」という踏み絵を迫られることになった。作品の持つブランド力が強大であればあるほど、権利の二重化がもたらす実務上の混乱は深刻さを増している。