1987年10月の放送開始以来、独自のトーンで日曜朝の言論空間を切り拓いてきたサンデーモーニング。番組の象徴であった関口宏の勇退は、局内でも極秘裏に進められたプロジェクトだった。長年親しまれた安定感を維持すべきか、それとも未来を見据えて舵を切るべきか。TBSテレビの制作陣、そして経営陣を巻き込んだ議論は数年に及んだとされる。
後任として白羽の矢が立ったのが、膳場貴子だ。『筑紫哲也 NEWS23』のサブキャスターや『報道特集』のメインキャスターを長年務め、ジャーナリスティックな視座と冷静沈着な語り口で高い信頼を集めてきた彼女の起用は、TBSホールディングス全体としての明確な意思表示でもあった。単なる世代交代ではなく、徹底したニュース取材に裏打ちされた本格的な言論空間の再構築を目指したのである。