大久保公園の周囲を歩くと、数年前の異様な熱気とは異なる、張り詰めた緊張感が肌を刺す。街灯の増設によって白日の下に晒された歩道には、私服警察官や地域パトロール隊の鋭い視線が絶え間なく交錯している。立ち止まること自体が警戒の対象となるため、客引きを待つ女性たちも、声をかけようとする男性たちも、互いに距離を測りながら歩幅を緩める。
「以前のように堂々と立っている子はほとんどいません。みんな少し離れた職安通り沿いの暗がりや、歌舞伎町の奥にある雑居ビル街へと散っています」
長年このエリアを見つめ続けてきた飲食店関係者はそう呟く。目に見える人数が減ったことで、表面的には平穏が戻りつつあるかのように錯覚しがちだ。しかし実態は、スマートフォンの位置情報共有アプリや鍵付きSNSを活用した「ピンポイントの待ち合わせ」へと手口が巧妙化。摘発を逃れるためのアンダーグラウンド化が加速度的に進んでいる。