東京から常磐線でわずか30分。千葉県柏市の中心地である柏駅周辺は、1990年代後半から2000年代にかけて「東の渋谷」あるいは「裏カシ」としてサブカルチャーの発信地となった。古着屋やレコードショップがひしめく路地裏には、都心とは一味違うエッジの効いた若者が自然と集結したのだ。
なかでも独自の進化を遂げたのがギャル文化である。伝説的なティーン向けメディア『egg (雑誌)』のストリートスナップ隊が定期的に柏駅前へ足を運んでいた歴史がそれを物語る。かつてモデルの池田美優をはじめとするカリスマたちが牽引したムーブメントの熱狂は、この街の土壌に深く刻み込まれている。都内よりもどこか泥臭く、それでいて仲間意識が強い柏のコミュニティ。その独特のヴァイブスこそが、のちに誕生する様々な映像作品の格好の舞台装置となった。