事件が発生したあの日の早朝、店舗前には呆然と立ち尽くす新成人や親たちの姿があった。着付け予約の時間を過ぎてもスタッフは現れず、電話は不通。怒りというより、あまりの事態に思考が停止する者が相次いだ。
当時、X (旧Twitter)には「振袖がない」「店が空っぽになっている」という悲痛な叫びがリアルタイムで拡散された。急遽、地元の呉服店やボランティアの手によって代替の着物が提供されるなど支援の輪が広がったものの、一生に一度の成人式を奪われた傷が完全に塞がることはなかった。被害者の声はいまなお、消費者保護のあり方を問う原点となっている。