なぜ特定の男性たちが「ヒモ」としての生き方に適応できるのか。現代心理学の観点からは、いわゆる「ヒモ体質」と呼ばれる性格的特徴についての研究が進んでいる。それは単に他人に依存するずる賢さではなく、高い共感能力、相手の感情の変化を素早く察知する繊細さ、そして圧倒的な「自己受容感」の高さであるという。
過剰な競争社会において、多くの人々は他者からの評価や社会的地位に自己価値を依存させている。しかしヒモ体質を持つ人々は、無職である自分や人に頼る自分に対しても過度な自己嫌悪を抱かず、目の前のパートナーに全身全霊で尽くすことができる。過酷な労働観に縛られバーンアウトする現代人にとって、この極端なまでの「脱・承認欲求」とも言えるメンタリティは、ある種の羨望すら集めているのだ。