スイートメモリーズのコード徹底解説|切ない響きの秘密と簡単弾き方

スイートメモリーズのコード徹底解説|切ない響きの秘密と簡単弾き方

スイートメモリーズのコード徹底解説|切ない響きの秘密と簡単弾き方の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。

「SWEET MEMORIES」の切なくも甘美な響きを語る上で欠かせないのが、大村雅朗による作曲・編曲と、松本隆による詩情あふれる歌詞の融合です。松田聖子のボーカルを支えるバッキングトラックには、当時の歌謡曲の枠組みを大きく飛び越えたコード進行の妙技が散りばめられています。

原曲の調性は「Key=E」ですが、イントロやサビへと向かう進行にはジャズスタンダードを彷彿とさせる緻密な仕掛けが存在します。最大の特徴は、ツーファイブワン(Ⅱm7 - Ⅴ7 - Ⅰ)の変形や、トニックへの解決をあえて遅らせるドミナント・モーション、そして随所に挟み込まれるディミニッシュコード(Diminished chord)やセカンダリードミナントの配置です。

特にAメロからBメロへと移る際の「FM7」や「B7」の濁りのない配置、あるいは英語詞パートでみられる借用和音(モーダル・インターチェンジ)が、聴く者の胸を締め付ける浮遊感を生み出しています。ただの切ないメロディではなく、大人の哀愁と少女のような透明感が同居する理由は、こうした大村雅朗の洗練されたコードアプローチに裏打ちされています。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。