年齢を重ねると体内で進行する複数の生理的変化が、ガスの発生量と排出頻度に直接影響を与えています。最大の要因として挙げられるのが、加齢によるおならの増加理由の根幹をなす「消化管運動の停滞」と「筋組織の衰え」です。
基礎代謝の低下に伴い胃腸の運動機能が落ちると、胃酸や消化酵素の分泌量が減少し、消化吸収能力の衰えが顕著になります。未消化のまま大腸へと送り込まれたタンパク質や糖質は、腸内細菌によって過剰に発酵・分解され、通常よりも多量のガスを発生させる温床となります。
さらに見過ごせないのが、骨盤底筋群および肛門括約筋の筋力低下です。若い頃は無意識にガスの排出を制御できていた筋肉の張力が緩むことで、直腸にガスが溜まった際に意図せず漏れ出てしまう現象が生じます。これに加えて、咀嚼力の低下やストレス、唾液の減少などから無意識に空気を大量に飲み込んでしまう呑気症と胃腸機能低下が重なり、胃や腸に空気が滞留しやすくなるという負の連鎖が完成します。