編集部が医療関係者へのヒアリングや実際の患者体験談を調査したところ、血圧170台に直面した人々の行動パターンには明確な分岐点が存在することが判明しました。
都内の循環器内科クリニックに勤務する専門医は、現場の実情を次のように明かします。
「会社の健診や自宅の測定で170mmHg台を叩き出し、慌てて飛び込んでくる患者さんの約半数は無自覚です。しかし、眼底検査や心電図、微量アルブミン尿検査を行うと、すでに心筋の肥厚や細小血管の変性が始まっている例が珍しくありません。『元気だから気のせいだと思っていた』という言葉をよく耳にしますが、血管の内側では悲鳴を上げています」
また、実際に血圧175mmHgから急性心不全一歩手前で治療を開始した50代男性の手記には、次のような生々しい実体験が綴られています。
「入浴前になんとなく測ったら172/105。体は少し肩が重い程度で普通に動けたため、そのまま晩酌をして就寝しました。翌朝、激しい動悸と息切れで起き上がれなくなり緊急受診。医師から『あと少し遅ければ大動脈解離や心不全を起こしていた』と告げられ、背筋が凍りました。自覚症状の軽さは、安全の保証には一切なりません」