夜行バス利用にまつわる言説の中には、現状と乖離した思い込みも少なくありません。現場取材と運行実態から見えた2つの大きな誤解を是正します。
誤解1:「昼行便より夜行便のほうが常にコストパフォーマンスが高い」
夜行便は乗務員のツーマン運行や深夜割増人件費が乗るため、純粋な運賃だけで比較すると昼行の高速バス(片道約1,800円〜2,800円)のほうが安価に設定されているケースが一般的です。「夜間に移動して現地での活動時間を最大化する」という明確な目的がない限り、昼行便の利用や近鉄電車の格安切符利用のほうがトータルコストが低くなる場合があります。
誤解2:「4列シートでも若ければ翌日に全く響かない」
座席幅約42cm前後の一般的な4列スタンダードシートでは、隣席との接触やリクライニング角度の制限により、深いレム睡眠が得られにくい生理学的リスクがあります。翌日に終日のビジネス会議や激しいライブ参戦を控えている場合、わずか千数百円の差額を惜しんで4列を選んだ結果、現地でのパフォーマンスを大きく損ねてしまうケースが後を絶ちません。