欧米を中心としたプロファイリング手法をそのまま日本人に当てはめることには慎重さも必要だ。日本心理学会に所属する研究者たちの知見によれば、文化的な背景や習慣によって、非言語行動が意味するニュアンスには微妙な差異が生じるという。
日本人の対人コミュニケーションにおける行動心理学を紐解くと、日本では欧米に比べて「他者との同調」や「自己抑制」の文化が強く機能している。欧米では「腕を組む=防御・拒絶」とストレートに受け取られやすいのに対し、日本においては単に「長時間の着席による肉体的疲労の軽減」や「目上の人の話を傾聴するためのポーズ」として無意識に使われる頻度が高い。
したがって、相手が日本人である場合、腕を組んだからといって即座に「怒っている」「拒絶している」と判断するのは尚早だ。文脈や文化的慣習、さらには相手の個人的な癖までを考慮に入れた柔軟なアプローチが、コミュニケーションの誤解を防ぐためには欠かせない。