ネット上やSNSでは、震災の被害規模に関して事実と異なる情報や誤解が散見されます。防災リテラシーを高めるためにも、以下の客観的事実を正しく把握しておく必要があります。
- 誤解1:行方不明者数はすでにゼロになっている?
実際には、海底や瓦礫の下から未発見のままとなっている方が現在も2,500人以上存在します。法的な死亡宣告(失踪宣告や震災特例法に基づく死亡認定)が出されて行政上の手続きが完了していても、警察庁の捜索台帳上の行方不明者数は継続して管理・捜索対象となっています。 - 誤解2:津波被害のない内陸部では犠牲者が出なかった?
宮城県内陸部や岩手県内陸部、内陸直下型地震(余震を含む)により大規模な土砂崩れや家屋倒壊が発生しました。また、首都圏でも九段会館の天井崩落や製油所火災などによる犠牲者が発生しており、被害は広域に及んでいます。 - 誤解3:被害総額は過去の災害と同等規模?
内閣府の試算によると、東日本大震災による建築物やインフラなどの直接的な被害総額は約16兆9,000億円に達し、世界銀行の推計では自然災害による被害額として「世界史上最大」と認定されています(原子力事故の処理費用や経済損失を除く直接物理被害のみの額)。