SNS上での投稿を定点観測すると、ゴム人間疑惑が向けられる人物には明確な共通点が存在します。歴代の総理大臣、米国の現職・前職大統領、長年芸能界のトップに君臨してきた司会者や歌手など、いずれも「社会的な影響力が絶大である人物」に集中しています。
ネットの反応を分析すると、単に面白がってネタとして消費している層と、事実として信じ込み危機感を募らせている層に二極化しています。特に後者のコミュニティ内では、以下のような心理的メカニズムが強く働いています。
まず挙げられるのが、「パレイドリア現象」および「アポフェニア」です。人間は、本来ランダムなノイズや無意味なパターンのなかに、知っている顔や意味のある規則性を見出してしまう脳の特性を持っています。陰影のわずかな筋が「切れ目」に見えた瞬間、脳はその解釈を補強する情報ばかりを無意識に集め始めます。
さらに強力なのが「確証バイアス」です。「この人物は悪事に関わっており退場したはずだ」という先入観を抱いていると、テレビ画面に映る些細な違和感(疲労による浮腫み、メイクのムラ、照明の当たり方)のすべてが「入れ替わりの証拠」に見えてしまいます。ネット上の閉ざされたタイムライン(エコーチェンバー空間)では、こうした解釈が肯定され続けることで、客観的な指摘が一切届かない状態が形成されます。