日本の中央競馬は、2023年1月から約半世紀ぶりとなる基礎斤量の全体的な1kg引き上げ改定を実施しました。古馬の定量G1(有馬記念や天皇賞・秋など)では牡馬の基準斤量が57kgから58kgへ、3歳クラシック(日本ダービーや皐月賞)では57kgへと改定されています。
このルール改定の主眼は、騎手の過度な減量苦の緩和と健康維持(ウェルビーイングの確保)、そして欧米や香港・UAEなど国際主要競馬場との規格統一(国際基準適合)にありました。しかし、競走馬を管理する調教師や現場の騎手からは、実戦におけるリアルな声が挙がっています。
報道各社の取材データや関係者の証言によると、「たった1kgの引き上げだが、58kgを超えてくると馬の脚元にかかる負担と息の持ちが明確に変わる」と語るベテラン調教師は少なくありません。特に直線に急坂が待ち構える中山競馬場や阪神競馬場では、最後の100mで脚色が鈍る事例が統計的にも増加傾向にあります。
SNSや競馬コミュニティでも、「58kg以上を背負った馬の単勝信頼度が以前より落ちたのではないか」「斤量改定以降、大型馬の優位性がさらに高まった」といった議論が活発に行われています。現場の騎手にとっても、減量制限が緩んだ一方で、「斤量が重い馬を御す際の推進技術」や「馬の消耗を防ぐペース配分」の巧拙がこれまで以上に問われる時代へ突入しています。