「このイボは放っておいても平気なのか?」という不安に対し、専門医が最も警戒を促すのが、悪性黒色腫(メラノーマ)をはじめとする皮膚がんです。特に色が黒く、急速に変化するイボは、自己判断での放置が取り返しのつかない事態を招きかねません。
臨床において世界的に用いられている「皮膚がん メラノーマ 見分け方」の指標が、以下のABCDEルールです。
- A(Asymmetry:非対称性):中心線を引いたとき、左右の形が均等ではなくいびつに歪んでいる。良性の老人性イボは概ね円形や楕円形を保つ。
- B(Border:辺縁の不規則性):病変の縁(フチ)がギザギザしていたり、境界線がぼやけて周囲の皮膚に染み出している。良性腫瘍は境界が比較的鮮明。
- C(Color:色調の不均一性):一塊の中に濃い黒、茶褐色、赤、青白い部分など複数の色がまだらに混在している。
- D(Diameter:病変の直径):直径が6ミリ以上を超える大きさがある。
- E(Evolution:病変の進化・変化):短期間で急激に大きくなる、形や色が劇的に変わる、出血や潰瘍、激しい痒みを伴う。
「老人性イボ 急に増えた 理由」として、数十個単位のイボが一気に噴出し、強い痒みを伴う場合には、内臓の悪性腫瘍(特に胃がんなどの消化器系がん)に随伴して皮膚症状が現れるレセル・トレラ徴候(Leser-Trélat sign)の可能性も否定できません。加齢に伴って数年単位で数個ずつ増えるのは生理現象ですが、短期間の急激な多発や、1つだけ異様に成長・変色するできものを見逃すことは致命的なリスクをはらんでいます。