税引前当期純利益の計算方法は非常に明快です。ベースとなる経常利益に「特別利益」を加算し、「特別損失」を減算して算出します。
【計算式】
税引前当期純利益 = 経常利益 + 特別利益 - 特別損失
ここで鍵を握るのが「特別利益」と「特別損失」の内訳です。これらは企業の通常業務では発生しない、臨時的かつ多額の事象を指します。
特別利益の具体例:
・保有していた土地や建物、工場の売却益(固定資産売却益)
・長年保有していた政策保有株式の売却益(投資有価証券売却益)
・債務免除益
特別損失の具体例:
・採算が悪化した事業や設備の価値を引き下げる会計処理(減損損失)
・固定資産の解体・撤去費用や売却損(固定資産売却損・除却損)
・地震や台風、火災などによる被害(災害損失)
・早期退職優遇制度の実施に伴う割増退職金や拠点統廃合費用(事業構造改善費用)
たとえば、経常利益が10億円の企業が、本社ビルの売却で3億円の特別利益を得る一方、不採算工場の閉鎖に伴う減損損失を5億円計上した場合、税引前当期純利益は「10億円 + 3億円 - 5億円 = 8億円」となります。