インターネット上の受験・就活フォーラムで長年囁かれ続けてきた「法政大学はMARCHの中で就職が一段落ちる」という言説。この噂の真偽を確かめるべく、過去数年分の就職データと企業側の採用実績を照らし合わせると、実態とはかけ離れたステレオタイプが独り歩きしている構図が浮かび上がります。
大学通信が調査する「有名企業400社実就職率」において、法政大学は例年13%〜15%前後の水準を維持しています。この数値を「慶應義塾大学(約38%)」や「早稲田大学(約32%)」と比較すれば確かに開きはあるものの、全国に800近く存在する大学全体の上位5%以内に位置する極めて高水準な数字です。
では、なぜ「就職に弱い噂の真相」がこれほど執拗に語られるのでしょうか。大手就職情報会社のアナリストは次のように分析しています。
「法政大学は全学部を合わせた学部生数が2万8,000人を超える超マンモス大学です。学生の志向が多種多様であり、大手民間企業を目指す層だけでなく、国家公務員合格実績や地方公務員、教員、警察・消防、あるいは起業やクリエイティブ業界、NPOなどへ進む学生が多数存在します。有名民間企業への就職率という単一のモノサシだけで測ると数値が薄まって見える構造こそが、ネット上の誤認を生む根本的な原因です」
事実、公務員試験における法政大学の強さは全国屈指であり、警察官採用数では全国トップクラス、国家公務員一般職・地方上級試験でも毎年数百名規模の合格者を輩出しています。民間大手一本に絞らない「進路の複線化」が、見かけ上のパーセンテージを押し下げているに過ぎません。