舌の位置で顔が変わる?ミューイングの正しいやり方と効果の真相を徹底解説

舌の位置で顔が変わる?ミューイングの正しいやり方と効果の真相を徹底解説

舌の位置で顔が変わる?ミューイングの正しいやり方と効果の真相を徹底解説についての真相をお届けします。

インターネット上では手軽な美顔術として礼賛されがちなミューイングですが、日本国内外の歯科医師の間では懸念の声も上がっています。実際、提唱者であるマイク・ミュウ氏は伝統的な矯正歯科学会との見解の相違から英歯科医療協議会(GDC)による処分を受けるなど、医学界を二分する論争に発展しました。安易な気持ちで始める前に、「ミューイングやってはいけない理由」とされる解剖学的リスクを正確に把握しておく必要があります。

第一の深刻なリスクは、顎関節症リスクの急増です。効果を急ぐあまり、舌を上顎に過剰な力で押し付けたり(一部で「ハードミューイング」と呼ばれる危険な手法)、舌を持ち上げるのと連動して無意識に奥歯をギリギリと噛み締めてしまう人が多発しています。持続的な過緊張は咬筋や側頭筋を異常に疲労させ、顎関節のクリック音、開口障害、慢性的な偏頭痛や肩こりを誘発します。

第二に、歯並びへの悪影響が挙げられます。口蓋スポットを外れ、舌尖で前歯の裏側を強く前方に押し出してしまうと、「舌癖(ぜつへき)」と呼ばれる悪習慣と同じ状態になります。成人の歯であっても持続的な微弱な力によって移動するため、前歯が前方に傾斜して出っ歯になったり、上下の前歯が噛み合わなくなる「開咬(オープンバイト)」を引き起こしたりする危険があります。

第三の盲点が、舌小帯と口呼吸の解剖学的制約です。舌の裏側にあるヒダ(舌小帯)が生まれつき短い「舌小帯短縮症」を抱えている場合、構造的に舌を上顎まで持ち上げることが困難です。この状態のまま無理に吸着させようとすると、舌の付け根や首回りに過度な負担がかかり、呼吸が制限されてかえって口呼吸を助長してしまいます。自身の舌の可動域を無視した実践は、百害あって一利なしと言わざるを得ません。

【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準

口腔筋機能の観点から、ミューイングの実践に対して明確な適性と境界線を引くことが重要です。以下の基準に照らし合わせ、自身が取り組むべきかどうかを冷静に判断してください。

【実践をおすすめできる人】

  • 無意識のうちに口がポカンと開いてしまう口呼吸の癖を治したい人
  • 肥満ではないのに顎下のたるみや二重あごが気になっている人
  • 正しい舌のポジションを習慣化し、将来的な顔のたるみや睡眠時無呼吸を予防したい人
  • 骨格の変化ではなく、機能改善とフェイスラインの引き締まりを現実的な目標として捉えられる人

【実践を避けるべき・慎重になるべき人】

  • すでに顎関節に痛みや雑音、口の開きにくさなどの自覚症状がある人
  • 骨格性の受け口(下顎前突)や開咬など、明らかな不正咬合を抱えている人
  • 舌小帯が短く、口を大きく開けた状態で舌先をスポットにつけられない人
  • 「成人後でも自力で頭蓋骨の骨格を変えられる」という非科学的な幻想を抱いている人
中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。