座席位置の安全性だけでなく、機体そのものの進化も見逃せない。現代の民間航空産業を牽引するボーイング (The Boeing Company) とエアバス (Airbus) は、最新鋭機において航空安全工学の粋を結集させている。
ボーイング787やエアバスA350に代表される新世代機では、従来のアルミニウム合金から炭素繊維強化プラスチック(CFRP)主体の胴体構造へとシフトした。これにより機体強度が飛躍的に向上しただけでなく、キャビンの難燃性素材の採用や、16G(重力の16倍)の衝撃に耐えうる高強度シートレールの標準化が達成された。どの座席に座っていても、クラッシュ時の生存可能空間(サバイバブル・スペース)が維持される確率はかつてない水準まで引き上げられている。