深夜に痛みがピークに達した際、最も多く寄せられる疑問が「冷やすべきか、温めるべきか」という処置の選択です。結論から言うと、「冷たいタオル等で目の周囲を冷やす」のが医学的な鉄則です。
紫外線角膜炎は、眼球表面が負った「急性の日焼け=火傷」です。患部を温めてしまうと、局所の血流が急激に増加して炎症物質(プロスタグランジンなど)の産生が促進され、神経過敏を引き起こして痛みが跳ね上がります。逆に、冷やすことで炎症の進行を抑え、知覚神経の興奮を麻痺させて痛みを緩和できます。
具体的な応急処置の手順は以下の通りです。
- 清潔な保冷タオルで冷やす:水で濡らして固く絞った清潔なタオル、またはタオルで包んだ保冷剤をまぶたの上に優しく当てます。直接氷を当てると凍傷のリスクがあるため、必ず布を介してください。
- 室内を極力暗くする:角膜上皮が傷ついている状態では、わずかな光刺激でも激しい反射痛が起きます。部屋の照明を消し、遮光カーテンを引いて視覚刺激を遮断します。
- コンタクトレンズは直ちに外す:レンズが傷口を圧迫し、角膜浮腫や重篤な細菌感染(緑膿菌性角膜潰瘍など)を招く主因になります。外す際は手を完全に殺菌・洗浄し、決して無理に眼球を擦らないでください。
- 痛みが耐え難い場合は市販の鎮痛薬を服用:ロキソプロフェンやイブプロフェン、アセトアミノフェンなどの一般的な消炎鎮痛内服薬は、中枢・末梢双方の痛覚シグナルを抑えるため、深夜の急場をしのぐ手段として有効です。