古典学習において、文法用語の暗記だけに終始する学習者は、少し問題の形式が変わっただけで立ち往生してしまいます。一方で、着実に偏差値を伸ばし共通テストや個別試験で満点を奪取する受験生は、「文法を道具として使い、当時の登場人物の視線と社会力学を立体的に再生する」というアプローチを徹底しています。
『伊勢物語』芥川の段は、一見すると荒唐無稽な怪異譚のように見えながら、その実態は平安初期の過酷な権力抗争と、それに引き裂かれた男女の生々しい人間ドラマです。「え得ず」という構文一つに秘められた身分差の重み、そして「鬼」という言葉に隠された権力者の暴力性を読み取れるようになったとき、古典は無味乾燥な記号の羅列から、胸に迫る人間記録へと変貌します。本稿の品詞分解を何度も音読しながら構文の骨格を体得し、確固たる読解力を身につけてください。