多くのジャーキングは無害ですが、中には専門的な治療を要する睡眠障害や神経疾患が隠れている場合があります。特に注意が必要なのが、「寝ている時の痙攣 病気の可能性」を見極める鑑別診断の視点です。
代表的な鑑別対象が「周期性四肢運動障害(PLMD)」です。ジャーキングとの違いは、発生するタイミングと持続性にあります。
- ジャーキング(生理的現象):眠りに落ちる「最初の瞬間」に単発または数回だけ起きる。深く眠りに入った後は消失する。
- 周期性四肢運動障害(病理的疾患):眠りに入った後、ノンレム睡眠中に20〜40秒程度の間隔で規則的・周期的に足の親指や足首がピクピクと跳ね上がる運動が何十分も繰り返される。
周期性四肢運動障害は、本人が眠っているため自覚症状がないことも多く、「寝ているのに朝起きると疲労感が抜けない」「パートナーから足がずっと動いていると指摘された」というケースが目立ちます。放置すると睡眠が細切れになり、重度の不眠症や日中の耐えがたい眠気を引き起こします。また、下肢に不快な虫が這うような感覚を覚える「むずむず脚症候群(下肢静止不能症候群)」を併発する割合も高くなっています。
さらに、眠っている最中に全身が激しく震える、口から泡を吹く、呼びかけても意識が戻らない、失禁を伴うといった症状が見られる場合は、「睡眠時てんかん」などの神経疾患が強く疑われます。この場合は迷わず脳神経内科や睡眠専門外来を受診しなければなりません。