ネット上のマナー情報では、「義理の母親にエプロンや履き物を贈るのは『もっと働け』という意味になり失礼である」という説がまことしやかに語られます。しかし、百貨店のギフトサロンやマナーの専門家に取材を重ねると、この言説には大きな誤解があることが分かります。
本来、日本古来の贈答儀礼において労働着が忌避されたのは、目上の相手に対して「勤勉に励め」と訓戒を垂れる意味合いを帯びていたためです。しかし、現代におけるエプロンは実用的なワークウェアであると同時に、趣味の料理やホームパーティーを彩る「ライフスタイル・アパレル」へと昇華しています。
問題の本質はマナーの形式ではなく、贈り主側の「無意識の前提」にあります。失敗するケースと喜ばれるケースの境界線は明確です。
【母の日にエプロンを贈るべきではない人】
- 日頃から「家事が面倒、料理は義務」と口にしている母親
- 定年や子育て終了を機に、家事の負担を減らしたいと願っている母親
- 普段から一切エプロンを着用せず、割烹着や普段着で済ませている母親
【母の日のエプロンが極めて喜ばれる人】
- パン作り、お菓子作り、家庭菜園などクリエイティブな趣味を持つ母親
- 来客が多く、自宅でも身だしなみやおしゃれに気を配る母親
- 「良いエプロンが欲しいけれど、自分でお金を出すのは後回しになる」と考えている母親
義母への贈り物として「ラルフローレンエプロン母の日」ギフトや「フェイラーエプロン母の日ギフト」が定番として定着しているのも、これらが労働の道具ではなく、受け手を称えるファッションアイテムとして認知されているからです。