「仕事なのだから痛くて当たり前」「休日に寝ていれば治る」という思い込みは、現場の最前線で働く人々を追いつめる最大の要因となっています。都内大型百貨店の化粧品フロアに勤務する30代女性販売員は、当時の苦境を次のように語っています。
「規定のパンプスで毎日8時間立ちっぱなしの接客を続けていました。最初は足の裏が少し張る程度でしたが、3か月後にはかかとを針で刺されるような激痛に変わり、休憩時間にストックヤードへ戻る数歩すら涙が出るほどでした。同僚に相談しても『みんな痛いのを我慢しているから』と言われ、湿布で誤魔化し続けた結果、痛みを庇って歩くうちに今度は膝と腰まで激痛が走り、最終的に休職を余儀なくされました」(30代・販売職手記より)
SNSや知恵袋、現場の労働者が集うコミュニティでも、「足裏の痛みのせいで仕事に集中できない」「夜ベッドに入っても足裏がズキズキして眠れない」といった切実な叫びが連日投稿されています。現場取材で見えてきたのは、「痛みを我慢することが美徳」とされる職場風土が、労働者の下肢障害を不可逆な段階まで悪化させているという過酷な現実です。
足裏の痛み放置の危険性は極めて甚大です。足底腱膜の炎症を慢性化させると、腱膜の付着部である踵の骨が牽引され続け、骨が棘のように突き出る「踵骨骨棘(しょうこつこつきょく)」が形成されることがあります。骨棘自体が直接の痛みの原因ではない場合もありますが、ここまで進行すると難治化し、治療期間が半年から1年以上に及ぶケースも珍しくありません。
さらに深刻なのが、足裏の痛みを避けるための「代償歩行」です。足裏を着地させないよう不自然な体重移動を続けることで、足首の関節、膝の半月板、股関節、さらには骨盤や腰椎のアライメント(配列)まで狂い、全身の筋骨格系疾患へと連鎖していきます。「足の裏が痛いときは何科を受診すべきか」と迷う方が多いですが、整骨院や整体院で安易にマッサージを受ける前に、まずは迷わず「整形外科」を受診し、レントゲンや超音波エコーによる確定診断を受けることが鉄則です。