上野ターミナルホテルの最大の武器は、何と言っても上野駅浅草口から徒歩約1分という驚異的な立地条件でした。東北・上越新幹線の利用者はもちろん、成田空港直結の京成上野駅や東京メトロ銀座線・日比谷線への乗り換えにも抜群のアクセスを誇り、北関東や東北方面からの常連客に深く重宝されていました。
運営会社は地元に根ざしたホテルオペレーターとして、大手チェーンにはないきめ細やかな対面接客とアットホームな安心感を提供し続けました。昭和の時代、上野駅が「北の玄関口」として夜行列車や特急列車で賑わっていた頃の面影を大切にし、ビジネスホテルでありながらどこか老舗旅館のような温かみを感じさせるホスピタリティが特徴でした。
また、同ホテルを語る上で欠かせないのが、地下1階に店を構えていた「日本料理 水車(すいしゃ)」の存在です。多くのビジネスホテルが簡易的なパンや和洋バイキングを提供する中、水車では板前が腕を振るう本格的な焼き魚定食や出汁の効いた味噌汁、小鉢の数々が朝食として提供され、宿泊客だけでなく近隣のビジネスパーソンからも絶大な支持を集めていました。