獣医学界で知られる米国の臨床研究データでは、高所から落下した猫の生存率はおよそ90%前後と報告されることがあります。しかし、この数字には「動物病院に生きて搬送された個体のみ」が集計されているという大きなカラクリが存在します。即死した猫や発見されなかった猫は母数に含まれておらず、実際の致死率ははるかに高いのが実情です。
では、猫にとって「何階からの落下が危険なのか」という点ですが、結論から言えば「2階(高さ約3メートル以上)」からすでに命の危険域に入ります。むしろ2階〜3階といった中途半端な低層階では、体が回転しきる前に地面に激突するため、頭部や背中から落ちて重傷・死亡につながるリスクが跳ね上がります。
4階〜7階の中高層階になると落下速度が増し、四肢骨折や気胸の発生率が急増します。さらに8階以上の高層階では、空気抵抗によって受傷パターンが変わるものの、衝突時の衝撃自体が致死レベルに達するため、生存率は極めて低くなります。「2階だから安心」という油断こそが、最も命取りになります。