長年にわたり闇に包まれてきた未解決の構図に、決定的な亀裂が入った。事件発生直後から現場を指揮していた元捜査員が沈黙を破り、当時の捜査本部内部で繰り広げられていた壮絶な対立を白日のもとに晒したからだ。上層部からの謎めいた指示により、特定の有力な手がかりが捜査対象から突然外されていたという事実である。
なぜ警察は特定の目撃情報を軽視し、現場に残された微物証拠の再鑑定を退け続けたのか。捜査の裏側に潜む組織保身の論理と、歪められた捜査方針。緊急取材によって浮き彫りになったのは、遺族の願いを踏みにじるかのように繰り返された隠蔽の連鎖であった。