今でこそ誰もが知るトップ俳優の一人ですが、その年齢と経歴を振り返ると、極めて泥臭い下積み時代を経験した苦労人であることがわかります。
愛知県出身で信州大学を卒業後、一度は一般企業に就職したものの俳優の夢を諦めきれず、わずか数日で退職。その後、劇団「自転車キンクリート」に旗揚げから参加し、20代後半から30代前半にかけて数多くのオーディションや端役を経験しながら実力を磨いていきました。
転機となったのは、演出家・福田雄一との出会いです。いわゆる「福田組」の看板俳優として、『勇者ヨシヒコ』シリーズの仏役や映画『銀魂』『今日から俺は!!劇場版』などでアドリブ全開の怪演を披露し、日本中にその名を轟かせました。
佐藤二朗の放つコミカルな芝居が単なるギャグで終わらず、独特のすごみや哀愁を帯びるのは、「181cmの大柄な男が、全身を使って滑稽に立ち回る」という視覚的ギャップと、長年の舞台で培われた重厚な表現力が融合しているからに他なりません。