アニメファンのみならず、日本全国の茶の間にその声が浸透したきっかけといえば、バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ』での語りだろう。テンポの良いツッコミや、どこか疾走感のあるハイテンションな語り口は、日曜夜の番組の顔として定着した。
実は、このテンションの高い語りはマイク前での徹底したエネルギー消費から生まれている。ナレーション録りの現場では、まるでライブステージに立つかのような熱量で喉を鳴らし、画面上のタレントの動きや映像の間合いにコンマ数秒単位で声を乗せていく。重厚な低音ボイスという自らの武器を、バラエティ特有のリズムに合わせて自由自在に変化させる柔軟性こそ、彼の美学なのだ。