デンマーク発祥の「ヒュッゲ(ほっとくつろげる居心地の良い時間)」と、スウェーデンに伝わる「ラーゴム(多すぎず少なすぎず、ちょうどいい塩梅)」。日本でも広く定着した感のあるこれらの概念だが、現地では単なるインテリアのトレンドや気分転換の手段にとどまらない。
それは、無理な自己拡大や他者との無意味な比較をきっぱりと手放し、自分にとっての必要十分を見極めるという、厳しくも優しい「人生の哲学」だ。森百合子氏のレポートは、自分に素直になり、身近な人々との調和を慈しむこの2つの精神が、日常のじんわりとした幸福感を育む土台であることを具体的に解き明かす。